たまたま本屋さんで手に取ってから、この半月ほど、小川糸さんのエッセイや小説が好きで色々読んでいる。
ご主人との日常生活の様子から「結婚」とか「誰かと関係を築くこと」に対して少しだけ肯定的に思えたり、丁寧でシンプルな生活の描写が好きだったり。
母から精神的・物理的に離れてみて、わたしはシンプルさと素朴さとゆとりをとてもとても大切にしたいのかもしれないと感じている。
特別なこと、特別ななにかは本当は必要なく。
「特別ななにかをもったわたし(物も能力も容姿も)」でなければならないという信念を完全に放棄できたら、きっとずっとラクになれるだろう。
今、とてもお気に入りのものが2つある。
ひとつは時計で、もうひとつはお花のついたかごバッグ。
どちらも一目惚れで、見ていると静かなうれしさと自由さと、素朴さの中の愛らしさを感じる。
ぎゅっと防御しつづけている鎧が綻び、そうしたものが自分の中からも顔をだせたらうれしいなぁと思う。
なにも考えていないときに予想外に訪れるそうした選択は、本当はこう在りたい、この窮屈さはもうやめたいというものに気づかせてくれるようだ。
糸さんの本も、たまたま心から気に入って自分の元にきてくれた物たちも。
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